先週は一段と寒くなり、市内でも雪が舞っていました、・・・・。
これから少しは暖かくなりそうですネ。皆様お変わりなくお過ごしでしょうか。
さて、関西では、奈良東大寺のお水取りの行事が終わらないと春は来ない、・・・・と言われます。
奈良時代(752年)からの行事で人々に代わって日頃の過ちを悔いる法会で、古代では年の初めに人々の幸福を願う宗教行事を意味したそうです。
今年で1274回目で、3月1日に本行入りし、15日未明に満行を迎えます。
小学生の修学旅行以来、何となく親しみがあり、確定申告の終了日でもあり、この日を迎えると少しはホッとします。
もう春がそこまで来ています・・・・。
確定申告の方も、おかげさまで順調に進んでいます。
皆様のご協力に感謝申し上げます。
お知らせです!
令和7年度「税制改正勉強会」のお知らせ! 令和7年4月9日(水)午後2時から4時まで、港区民センターにて行います。 税制改正により「企業・個人」にどのような影響が及ぶのか、ポイントをお話いたします。 一緒に勉強しましょう |
今月の目次 1. 令和7年度「税制改正法案」! 2. 令和7年度予算案成立へ! 3. 「政治とカネ」決着なるか? 4. コメ不足、「本当の元凶」! 5. 「信頼」の本質忘れた金融機関!! |
2月26日新年度予算案の修正をめぐり、自民・公明両党と日本維新の会の3党は党首会談で教育無償化の具体策や、社会保険料の負担軽減策などについて正式に合意し、予算案は少数与党のもとで修正され、成立する見通しとなりました。
教育無償化については、来年4月から私立高校を対象に加算されている支援金の上限額を、所得制限を撤廃して私立の全国平均授業料の45万7000円に引き上げるとしています。
また、社会保険料の負担軽減では、3党の協議体を設置し、可能なものは再来年度、2026年度から実行に移すなどとしていて、維新の会の要望を踏まえて時期などを明記しました。
詳しくは、下記HPをご覧下さい。
令和7年度予算のポイント
https://www.mof.go.jp/policy/budget/budger_workflow/budget/fy2025/seifuan2025/01.pdf
「省庁別審査」
衆院予算委員会で、2025年度予算案を府省庁ごとに専門的に質疑する「省庁別審査」が初めて開催され、3日間の日程を終えました。
政府予算案は原案通りの可決が常態化し、戦後国会で修正されたのはわずか5度しかありません。膨大な歳出項目に対してチェックの目は行き届かないまま、与党が「数の力」を背景に押し通す形が続いてきました。
昨秋の衆院選で少数与党になったことを踏まえ、硬直した予算案審査の見直しが今国会で前進です。
(省庁別審査は、内閣官房と16府省庁を6グループに分け、1日2グループずつ実施。加藤財務相と関係閣僚が答弁します)
予算委員会では、
立憲民主党は、政府の各種基金をターゲットに据えて「無駄だ」と批判し、約7兆8000億円の削減が可能と独自試算も提示です。
日本維新の会は、高校授業料無償化を、
国民民主党は、「年収103万円の壁」見直しを訴えました。
財源論議は後回しです。
予算成立後も国会運営を安定させるため複数の協力相手を確保したい与党の本音も見えます。
25年度予算案は予備費を例年より5000億円余分に積み調整に当てます。
財源論も意識した維新、前原代表の現実的な範囲の要求です。
当初予算案の修正とは
政府が予算案を撤回して提出し直す「政府修正」と与野党が国会での協議を通じて修正する「国会修正」の2つがあります。
日本国憲法86条は内閣が予算案を作成し、予算の決定権は国会にあると規定する。内閣の予算提出権を損なわない範囲なら国会で修正できるとされる。政府修正なら予算案の再提出作業に時間がかかるほか、予算案を巡る審議の進行に遅れが出ます。(修正を承諾する議決を国会で得て、再提出後に本会議で改めて趣旨説明をする必要がある。)
日本維新の会に決まった理由は、
日本維新の会と協議し合意し、年度内成立にも道筋を付けました。
何が交渉の決め手となったのでしょう。
答えは、上記の「政府修正」と「国会修正」の2つにあります。
政府・与党が譲れない一線として最後までこだわったのが「(予定外の)赤字国債を出さない」こと。
(1円でも赤字国債は出したらいけない)
国債を発行する場合、予算案を出し直す「政府修正」が必要になり、さらに時間がかかる恐れがあったからです。
与野党協議による「国会修正」にとどめ、年度内成立を確実にするために設定した「絶対防衛ライン」でした。
高校無償化で25年度予算案に影響する費用は2000億円程度とみられ、政府・与党にとっては対応可能な額だった。
というのが、決め手のようです。
自民党の萩生田氏(第2次安倍政権で文部科学相を務めた文教族の有力議員)は、野党の要求に応じて支援額がつり上がっていることを「バナナのたたき売り」だと皮肉り、課題の議論を続け年度内成立にはこだわるべきでないとの主張です」。
(以上、令和7年1月11日~令和7年1月24日。日本経済、読売、朝日、毎日新聞、NHK、など参照)
予算委員会の実況中継をテレビでみていて感じたのは、
各党共に「存在感」をどう見せるか、
夏の参議院選挙に向けての、党勢拡大、人気取り、と感じました。
やはり、選挙で勝たなければ、・・・?
自民、公明、国民民主の税制調査会幹部らは21日、所得税の非課税枠である「年収103万円の壁」を巡る協議を開いた。公明から自国に対し、160万円までの非課税枠拡大は維持し、年収制限を500万円から850万円に引き上げる案を示しました。
国民民主は持ち帰り、3党は25日にも再び協議に臨みます。
具体的には①年収200万円以下は政府案から37万円②200万~475万円は30万円③475万~665万円は10万円④665万~850万円は5万円をそれぞれ上乗せします。
課税最低限の「壁」は160万円になります。
公明党の赤羽一嘉税制調査会長は協議後、年収にかかわらず1人あたり年2万円ほどの減税効果があると記者団に説明です。所得税の納税者の8割強が対象に含まれます。
政府方針と公明党案を実施した場合の減収額はおよそ計1兆2000億円とする試算を示しました。
年収200万円以下を対象とする上乗せは恒久措置として、その他は2年間に限定です。一律の引き上げとはせず必要な財源を抑えます。
(以上、令和7年2月11日~令和7年2月24日。日本経済、読売、朝日、毎日新聞、NHK、など参照)
この問題の難解さは、税制と社会保険制度の双方に「壁」ががあり、かつ、それぞれに「個人」と「家族」が絡んでいることです。
参考に、昨年12月号のHPを引用します。
「103万円の壁」、「106万円の壁」、「130万円の壁」、「150万円の壁」などいくつか考えられます。 一般的には、給与の年収の壁の「103万円の壁」で引き上げは手取り増につながります。 この問題は、ご自分だけ(家族)に限定すれば、国民民主党の求める178万円に引き上げればほとんどの方が手取りが増えます。ただし、高収入の人ほど恩恵が多くなります、当たり前です。 178万円に引き上げれば、国、地方で7.6兆円の税収減になるとの試算もあります。 地方の税収減はたちまち、地方の行政サービスの低下につながる可能性があります。 我が大阪府では、960億円減の試算が出ました。 一方、ご自分(家族)の孫の世代までのことを考慮すれば、将来世代への負担増(国債発行)の可能性もあります。 より多くの世帯で手取りが増えるよう、税金と社会保険の「壁」の双方を合わせて、丁寧に見直すことが必要です。 負担の公平性や財源の確保にも配慮して議論を深めてほしいです。 また、他の野党との協議も必要ではないでしょうか。 「就労の壁」を巡る政策対応は「社会の変化を踏まえて税・社会保障のあり方にメスを入れる絶好のチャンス」です。 |
「103万円の壁」引き上げ問題は、高所得者ほど有利になり、大きな財源も必要になるので定額の税を一律に控除する方式の方が低所得者に対象を絞れ、少ない財源で大きな効果があります。
この問題はより多くの世帯で手取りが増えるよう、税金と社会保険の「壁」の双方を合わせて、丁寧に見直すことが必要です。
負担の公平性や財源の確保にも配慮して議論を深めてほしいものです。
一企業・団体献金「禁止か透明化」か?一
自民党派閥の政治資金パーティー裏金事件が発覚して1年余り。
自民党は1月31日、企業・団体献金の透明性を高めるため政治資金規正法の改正案を衆議院に提出しました。
改正案では、政党ごとに、企業・団体から受けた寄付の総額と、年間1000万円を超える寄付をした企業・団体の名称や金額を毎年、総務省が公表するとしています。
企業・団体献金の扱いをめぐっては、立憲民主党や日本維新の会などが禁止するよう求めていて、与野党は3月末までに結論を出すことを申し合わせています。
立憲民主党などは既に企業・団体献金を禁止する法案を提出済みだが、憲法の政治活動の自由に抵触するとして、対象から政治団体を除いた。それに対して日本維新の会は労働組合がつくる政治団体の寄付を想定した「抜け穴」と批判し、政治団体を含めて禁止する独自の法案を出します。
先の臨時国会では対立したまま議論がまとまらず、与野党は禁止の是非について3月末までに結論を得ると合意しました。与野党ともに責任があるのは言うまでもありません。
(以上、令和6年12月11日~令和7年2月24日。日本経済、読売、朝日、毎日新聞、NHK、など参照)
企業・団体献金「禁止か透明化」か、3月末までに結論を得ることで合意していましたがどうなるのでしょうか。
当時の、細川首相と河野氏の談話、自民党の伊吹文明議員の話などが新聞・テレビなどで報道されました。
前者のお二人は5年後の禁止が認識だったようですが、自民党の伊吹文明議員は法案として禁止との言葉はなく、5年後に見直しで、それより選挙制度(小選挙区・比例代表の割り振り)の方が問題だった、との話でした。
この問題は、3月末までに結論を得ることになっていますが、それぞれ各党の支持母体や献金先(お金)の違いなどや、政党助成金とのバランスなど全般的に判断する必要があります。
これまで不祥事を起こしているのは政治家の皆さんなので、「政治とカネ」問題は、結局「政治家とお金」の問題ということですね。
自民党が「透明化」というならば、そして本気なら、・・・?
政治家のお金を透明化しましょう。
透明化の問題解決の最大の1つは、政治資金団体の数を政治家1人1ッにすることです。
自民党が現在持っている政治資金管理団体は令和6年1月1日現在時点で7843も有ります。
そして、うち国会議員関係の政治団体は442です。
(政治家の中には2以上を持っている人もいるようです)
上記のうち、自民党が国会に提出した企業・団体献金の1000万円超の企業名や献金額の内訳を公表する政治資金規正法改正案をめぐり、予算委員会で首相は公表対象となる政党支部は全体(7843)5.6%にとどまると明らかにしました。これでは、『禁止より公開だ』と言っても、脱法行為、説得力がありません。
なるほど!政治資金 政治団体名簿
https://www.soumu.go.jp/senkyo/seiji_s/naruhodo04.html
政党・政治資金団体の最新の名簿
https://www.soumu.go.jp/main_content/000788845.pdf
自民党は21日、2025年運動方針を発表し、その中で政治資金の透明化を高め政治家の責任を明確にする法改正を図ってきた。と強調しました。
(以上、令和6年12月11日~令和7年2月24日。日本経済、読売、朝日、毎日新聞、NHK、など参照)
透明化の問題解決(徹底化) 政治家のカネ=政治資金管理団体なので、下記の3ッを提案します。 ①政党支部・その他の政治団体などの数(7843)を減らし政治家個人は1つにすること。 ②その1つの口座の入出金をデジタル化すること。 ③そして、民間と同じく収支(損益計算書)と貸借対照表の公表です。 本気なら、この程度の透明化は、できるはずですよネ、・・・。 (腹をくくって時期を決め、深く反省していることを態度で示しましょう。) |
今、確定申告時期です。
領収書1枚、何百円という数字を集計し、時間をかけて事業主は真面目に申告をしています。
会社も同様です。
与野党ともに、政治家の皆さん、正直が一番ですよ!
2月14日、江藤農林水産大臣は政府の備蓄米21万トンを市場に放出する方針を正式に発表しました。コメの流通の円滑化を目的に政府が備蓄米を放出するのは今回が初めてで価格の動向が焦点となります。
来月半ばにも放出を始め、必要があればさらに拡大することも考えるとしています。
備蓄米放出のスケジュールは、下記の通りです。
2月14日-入札の実施概要公表
17、18日集荷業者向け説明会
3月上旬-入札公告を実施
中旬-落札者に引き渡し開始
下旬以降-小売店などで販売か
放出先を決める入札は、年5000トン以上の玄米を仕入れる集荷業者や、卸売業者への販売計画・契約があることを参加の条件とし、買い占めを防ぐため、これまでの集荷実績に基づいて申し込みの上限数量を設定します。
入札は3月行われ、3月半ばには集荷業者への引き渡しが始まる見通しです。消費者の手元に備蓄米が届く時期の見通しについて江藤大臣は「集荷業者はだいたい1週間程度で卸売業者に売り渡し、その後、数日から1週間程度でスーパーに届くとみられる」と述べ、3月下旬以降、スーパーにあるコメの在庫が切り替わりしだい、消費者の手元に順次、届くという見方を示しました。
また、備蓄米が十分に流通しているか農林水産省は状況を確認することにしていて、備蓄米の売り渡し先には2週間に1度、販売数量や金額を報告するよう義務づけるということです。
江藤大臣は「生産者が利益を享受し、流通業者や消費者にも納得してもらうことが大事だ。覚悟を決めてやった以上は結果にも責任を持ちたい」と述べました。
※備蓄米とは、コメの生産量が大幅に減った場合に備えて、法律に基づいて国が保管している主食用のコメです。10年に1度の深刻な不作や2年連続の不作にも対応できるよう、毎年約20万トンずつ、合わせて5年分=100万トン程度が全国300余りの倉庫に保管されています。
(以上、週刊新潮(2月27日号)、令和7年1月31日~令和7年2月26日。日本経済、読売、毎日新聞、NHKなど 参照)
いろんな食料品の高騰が続いていますが、コメも2024年夏から、全国各地で発生した「米不足」以降、コメの価格が大きく値上がりしています。
2023年の猛暑などの影響でコメの流通量が大きく落ち込み、市場では品薄が続きました。
JA全農は今後の需要予測などからコメの取引価格の目安を引き上げ、そのことが店頭での値上げにつながりました。
「コメ不足の本当の元凶」
以下は週刊新潮」2025年2月27日号の記事よりまとめました。
元農水官僚でキヤノングローバル戦略研究所の山下一仁研究主幹によると、「根本的な原因は減反政策を維持してきたことです。本来は1000万トン作れるところを650万トンまで落としているわけですから」
抜本的な改革を阻んでいるのが、「農協」「農水省」「農林族議員」の”農政トライアングル”だという。
「農協というのは、日本で唯一銀行事業と他の事業の兼業が認められた法人で、その上、肥料8割、農業機械・農薬6割という非常に大きなシェアを握っていながら独占禁止法の適用除外になっている。これによって農業資材は高くなるうえ、規模が小さく最も生産コストの高い兼業農家は減反・高米価政策で温存されます」
政治部記者によると、
「日本の農家の約7割を占める兼業農家は自民党農林族の票田。彼らの利益のためには米価を維持しなくてはならない。そのため農水省は備蓄米の放出に慎重な立場を貫いてきたのです」
山下氏も言う。
「農水省はコメ不足を認めたくない。認めてしまうと備蓄米を放出せざるを得なくなり、放出したらせっかく史上最高水準になっている米価が下がってしまうからです」
そこで農水省が編み出したのが、「どこかにコメがスタックしている」という詭弁(きべん)です。しかも、農水省はコメがどこに滞留しているのかを調べようと思えば調べられます。
「日本には米トレーサビリティ法というものがあり、生産者から農協、農協から卸売業者、さらにスーパーなどの小売りへと、搬出入した場所も含め全ての取引について帳簿をつけ、その記録を保存しなければならない、と定めている。
農水省は全てのコメの流通在庫状況が分かるのに、分からないと言っている。これは役人的なウソなのです」
詳しくは「週刊新潮」2025年2月27日号をご覧下さい。
備蓄米放出は遅かったようです。
「東日本大震災時に放出」された備蓄米ですが、「流通円滑化」目的は初めてで、スピード感よりも、前例踏襲の官僚体質が災いしたようです。
平成20年9月24日に行われた、麻生内閣発足時の石破農林水産大臣の就任時の記者会見です。
非常に良いことが述べられています。
麻生内閣閣僚記者会見「石破茂大臣」
https://www.gov-online.go.jp/prg/prg2146.html
防衛も農水も得意な石破首相、生活に密着したこの問題、
農政トライアングルにメスを入れれば、必ず支持率も上昇間違いなし、・・・・でしょう。
日本人の主食である「お米」を投機(博打)商品にさせないで!
昨年末より金融機関で相次ぐ不祥事が発覚しています。
野村證券では元社員がお金を奪った顧客宅に火をつけ強盗殺人未遂罪で起訴、架空の投資話で詐取など。
三菱UFJ銀行では元行員が顧客の貸金庫から盗みを働いた。
三井住友信託銀行では元行員のインサイダー取引疑惑など、
最近では、みずほ銀行でも貸金庫窃盗があり新聞(令和7年2月18日)報道がありました。
ここでは、令和6年10月31日に発覚した三菱UFJ銀行の元行員による貸金庫からの窃盗事件について概要をお知らせします。
同行によると、令和2年4月から6年10月までの約4年半の間に、東京都内の2支店で貸金庫を利用していた顧客が被害に遭いました。被害額は時価で十数億円としていたが、さらに拡大する恐れがあります。
顧客の金品を盗んでいたのは40代の店頭業務責任者の女性行員で、懲戒解雇されました。
行員は、銀行で保管する予備の合鍵を悪用して金庫を開けていたようです。同行は厳格な管理ルールを設け第三者による定期チェックの仕組みも導入していたが、実際には機能していませんでした。
不正を防ぐための仕組みが甘かったことは否めません。
半沢頭取は12月16日に開いた記者会見で「信頼、信用という銀行ビジネスの根幹を揺るがすものと厳粛に受け止めており、心よりおわび申し上げる」と述べましたが、こうした事態を招いた経営責任は免れません。
(以上、令和6年12月17日~令和7年2月26日。日本経済、読売、毎日新聞など参照)
貸金庫は、預金口座を持つ人が対象で、現金の格納は想像していません。
(全国銀行協会の)貸金庫規定は、貸金庫の格納品の範囲に「現金」は含まれません。
預金となってしまうので、残高管理が出来ないからです。
銀行員は、顧客が貸金庫に物を保管する際には立ち会わないルールになっていて、現金の存在に気がついていなかったようです。多額の現金、見て見ぬふりでしょうか。
また、マネーロンダリング(資金洗浄)につながる犯罪資金の隠し場所として使われており、実際、政治家が警察の捜査を受けて地方銀行の貸金庫に「裏金」が隠匿されていたことが判明した事件もあるようです。
相続財産の隠し場所に使われることも少なくなく、税務調査時には必ず、チェックされます。
金融犯罪の温床に使われる「最後の聖域」とも言われます。
監視カメラ、「内容物の誓約書など」出来ることから初めてはどうでしょうか。
それとも、「開けたパンドラの箱」、本音と建前が同居する世界をこれからも続けるのでしょうか。
計画のない目標は、ただの願い事にすぎない
サン=テグジュペリ(小説家)
税務 | そもそも「103万円の壁」って何? |
---|---|
経営 | 「ギャップ」は成長のヒント!経営計画を活用しましょう(実践編) |
経営 | 2026年に紙の約束手形の利用が廃止されます 進めましょう!決済手形のデジタル化 |
トピック | 全企業が対象!改正育児・介護休業法が4月1日から施行されます |
<納付期限> 3月10日(月) |
|
---|---|
3月17日(月) |
|
3月31日(月) |
|
<申告期限など> 3月17日(月) |
|
3月31日(月) |
|
先月は、中旬に寒くなりそれ以外は平年並みでしたが、日本海側や東北、北海道などで大雪となり記録的な大雪に見舞われました。
雪による被害ニュースが報道され、雪国の地域のみなさまの大変さが身に沁みます。
風邪など引かれていませんでしょうか、インフルエンザにもお気をつけ下さい。
消毒、手洗い、うがい、換気を徹底し、しっかりと予防して乗り切りましょう。
阪神・淡路大震災から30年が経過しました。
この時期になると、当時の色々なことが思い出されます・・・・。
さて、暦の上では2月3日が立春。春のはじまりです!
立春の前日は、節分で節分は邪気払いの行事として定着しています。
豆まきや恵方卷きを食べたり、楽しい行事の1つです。
日々の暮らしの中に楽しみを見つけましょう。
お知らせです!
令和7年度「税制改正勉強会」のお知らせ! 令和7年4月9日(水)午後2時から4時まで、港区民センターにて行います。 税制改正により「企業・個人」にどのような影響が及ぶのか、ポイントをお話いたします。 一緒に勉強しましょう |
今月の目次 1. 令和7年度「税制改正大綱」閣議決定! 2. 令和7年度予算案決定! 3. 「政治とカネ」問題の結論は? 4. トランプ新大統領が就任! 5. イチロー選手、米野球殿堂入り! |
12月20日、少数与党(自民・公明)は令和7年度の税制改正の内容を盛り込んだ「与党税制改正大綱」を正式に決定しました。
上記を受けて、政府は12月27日の閣議で令和7年度税制改正大綱(いわゆる政府大綱)を閣議決定です。自民、公明の与党が同月20日に決定した7年度与党税制改正大綱の内容を盛り込んでいます。
正式には、「令和7年度税制改正の大綱」と言います。
これを受けて、政府は、税制改正の関連法案を1月24日から開催の通常国会に提出しました。
令和7年度税制改正の概要は、下記のとおりです。
個人所得課税
資産課税
法人課税
消費課税
その他
詳しくは、下記HPをご覧下さい。
令和7年度税制改正の大綱の概要
https://www.mof.go.jp/tax_policy/tax_reform/outline/fy2025/07taikou_gaiyou.pdf
与党税制改正大綱
https://partsa.nikkei.com/parts/ds/pdf/20241220/20241220.pdf
「年収103万円の壁」は、少数与党が「123万円」で一応決着させました。
問題提起としては、非常に意味のあることなので、
詳しくは、当事務所のHP1月号をご覧下さい。
https://oonokaikei.tkcnf.com/info-communication2025#ttl-202501
誰の可処分所得を引き上げるのでしょうか?
所得控除の引き上げは一律ではなく高所得者に有利に働きます。
本当に困窮している住民税の「非課税世帯」(約1400万世帯)という別の壁もあります。
この方達へは、所得控除の引き上げはあまり意味はありません。
税法だけで問題を解決できないと感じます。
社会保障の問題でもあるのではないでしょうか。
12月20日、自民党は令和7年度予算編成大綱を決定しました。同大綱案はすでに決定している予算編成の基本方針に基づき、政務調査会の各部会が来年度予算に盛り込むべき内容について取りまとめたものです。
大綱案は前文でこれまでのコストカット型経済から、高付加価値を創造し、賃上げ・投資がけん引し、国民一人一人が豊かさを実感できる成長型経済への転換を目指す党の基本的な考え方を示しました。
その上で、(1)力強い経済成長で賃金・所得を増やす(2)地方創生で新しい日本を創造する(3)防災・減災、国土強靭化で国民の命と暮らしを守る(4)誰もが安心して暮らせる社会の実現(5)質の高い公教育の再生と文化芸術・スポーツの振興を図る(6)農林水産業を成長産業化し食料安全保障を確立する(7)毅然とした外交・安全保障で国民と国益を守る――の7本柱で構成しています。
一般会計の総額は前年度当初比2.6%増の115兆5千億円超と過去最大です。
13兆円を超す巨額の補正予算が成立したばかりで、コロナ禍で急増した歳出を平時に戻す方針を示していたが、道筋は見えません。
少数与党のため予算案成立には野党の賛同が不可欠ですが、野党の修正要求に応じれば、さらに膨張することになりかねません。
内容の概要は下記のとおりです。
歳入は法人税が増えたため、税収は過去最高の78兆4千億円超。不足する財源をまかなうため、国債を新たに28兆6490億円発行する計画です。
歳出は、高齢化に伴い医療や年金などの社会保障費が拡大し、38兆2778億円となるほか、防衛力の抜本的な強化に伴い防衛関係費は8兆6691億円に増え、いずれも今年度の当初予算を上回りました。
さらに、地方交付税交付金は19兆784億円、国債の償還や利払いにあてる国債費は、長期金利の上昇を背景に過去最大の28兆2179億円となります。
予定外の支出に備える予備費には1兆円をあてますが、今年度、別枠として1兆円を計上していた物価高騰などに対応するための予備費は廃止します。
(以上、令和6年12月11日~令和7年1月24日。日本経済、読売、朝日、毎日新聞、NHK、など参照)
予算案は1月24日から招集した第217回通常国会(6月22日までの150日間)で与野党の論戦が幕を開けました。
首相の施政方針演説など政府4演説に対する各党の代表質問は衆参両院で27~29日に行われます。
詳しくは、下記HPをご覧下さい。
令和7年度予算のポイント
https://www.mof.go.jp/policy/budget/budger_workflow/budget/fy2025/seifuan2025/01.pdf
<令和7年度予算編成の基本方針(令和6年12月6日閣議決定)>
https://www5.cao.go.jp/keizai1/yokihoushin/yokihoushin.html
通常国会に向けた各党の党首あいさつや考え方を簡単に記します。
石破総理大臣は通常国会の召集に関連し、「少数与党は各党の意見を謙虚に聴かないと法律案も予算案も一切通らない。日本や世界のために与野党の知恵と力をいただきたい」と述べ、各党の意見を丁寧に聴きながら合意形成を図る考えを重ねて示し、林官房長官は「丁寧に説明し誠実に対応」と述べました。
石破首相は施政方針演説について1人1人が『楽しい日本』へ、そして「令和の日本列島改造」を目指したい、とのことです。
立憲民主党の野田代表は、「7月の参議院選挙での躍進につなげていきたい」と、そして、『裏金』の問題、「一番は予算審議だが、ムダがないか調べ抜いて、修正につなげるようにしていきたい」と述べました。
維新前原共同代表「責任大きい緊張感を持って」
日本維新の会の前原共同代表は「この国会は今までと違う国会であり、野党の一部が協力をしない限り予算案も法案も一つも通らないので、われわれの姿勢が1つ1つ問われ、責任も大きい。緊張感を持って」と述べました。
公明党の斉藤代表は「政治改革や選択的夫婦別姓など多くの課題があるが、まさにこれからの日本の針路を決める国会になる。6月の東京都議会議員選挙や、きたる参議院選挙で大きな共感と支持を得られるよう団結して進んでいきたい」と述べました。
国民民主党の古川代表代行は党の両院議員総会で、「『年収103万円の壁』の見直しやガソリン税の減税をはじめ、いま物価高に苦しんでいる国民の生活を良くするための政策をどう実現していくのかが問われる。党一丸となって国会審議を通じ、国民のための政策を前に進めていきたい」と述べました。
各党に共通しているのは、「存在感」をどう見せるか、
夏の参議院選挙に向けての、党勢拡大、人気取りです。
政治的な駆け引きでなく、国民のための真剣な議論を期待します。
12月24日、政策活動費の廃止などが明記された政治改革関連法案が野党も賛成して成立し、政治資金規正法の再改正が実現しました。
この国会は、先の衆議院選挙のあと初めての本格的な論戦の場となり、焦点となった政治改革をめぐっては、立憲民主党など野党7党が提出した政策活動費を廃止する法律と、公明党と国民民主党が提出した政治資金をチェックする第三者機関を国会に設置する法律、それに、自民党が提出した外国人によるパーティー券の購入禁止や、収支報告書をデータベース化して検索しやすくする制度などを規定した法律のあわせて3つの関連法が24日に成立しました。
「政治とカネ」の問題をきっかけにした政治改革で、与野党は最大の焦点になっている企業・団体献金の禁止について3月末までに結論を出す予定です。
石破茂首相(自民党総裁)は憲法が定める「表現の自由」に抵触するなどと国会で答弁し、「禁止よりも公開」を主張。立憲民主党などは企業による献金が「政策決定をゆがめている」として全面禁止を求めているが、野党の間でも意見の隔たりがあり、協議の行方は見通せません。
1月24日から招集した通常国会で結論を出せるか注目です。
(以上、令和6年12月18日~令和7年1月28日。日本経済、読売、朝日、毎日新聞、など参照)
自民、公明両党は企業・団体献金のあり方について有識者に意見を聞いた上で結論を出すべきだとの考えで一方、野党にも労働組合から献金があります。
自民党は立憲民主党などが提出した企業・団体禁止法案には「政治団体を除く」との記載があり、労働組合系政治団体からの献金が「抜け道」になると指摘しています。
企業・団体献金については、平成の政治改革、1994年に関連の政治改革法が成立し、当時の細川元首相と野党の自民党の元総裁の河野氏との会談でも、「5年後に禁止する意図」だったことが明らかになっています。
この時に、政党助成金制度の導入も成立しました。
政治改革をめぐる与野党論戦のテーマとなった「企業・団体献金」の禁止については、通常国会で結論を出せるか注目です。
石破首相の決断次第です。
アメリカの第47代大統領に共和党のドナルド・トランプ氏が就任しました。
就任演説で、トランプ新大統領は「アメリカの黄金時代がいまから始まる」と述べ、バイデン政権の政策から大幅に転換し、不法移民対策の強化や化石燃料を増産する姿勢を強調し、アメリカを再び偉大にすると決意を訴えました。
そして、新大統領は、就任初日からバイデン政権時代の78の行政命令の取り消し、地球温暖化対策の国際的な枠組み「パリ協定」から離脱する「大統領令」や、不法移民の入国の阻止に向けた非常事態宣言などの文書に次々と署名しました。
「大統領令」とは、大統領がみずからの権限で出すことができ、法的拘束力を持つ強力な行政命令です。
大統領令を使うと議会の立法手続きや承認を経ずに大統領が政策を立案し、その実行を政府や軍に命じることができます。このため、政権交代時に新大統領がみずからの公約を実現する際にも使われることがあります。
一方、これに対して議会が大統領令を覆す法律を成立させるなどすればその実行を事実上、阻止することができるほか、裁判所で違憲と判断されれば大統領令は無効となります。
ここで1期目のトランプ大統領の就任演説と比較します。
2017年、大統領として1期目の就任演説に臨んだトランプ氏は「われわれは権限をワシントンからあなたたちアメリカ国民に移行する」と述べ、既存の政治から脱却すると強調しました。
そして、「私たちは1つの国家だ」と述べ、結束を呼びかけたうえで、「アメリカを再び偉大にする」と決意を示しました。
今回の就任演説では、「アメリカの黄金時代がいまから始まる」、アメリカを再び偉大にすると、これは、アメリカ第一主義で、非常に内向きな考えで、アメリカの繁栄のみを追求するような価値観だと言えます。
世界と協力して、さまざまな課題に取り組むと言うような考えは、無いようです。
(以上、令和7年1月20日~令和7年1月27日。日本経済、読売、朝日、毎日新聞、NHK、など参照)
通常は、大統領の就任演説というのは、その人がどう国を導いていきたいかといった理念や価値観など、大きなビジョンを語ることが多いのですが、トランプ氏の場合は、具体的政策や自分がやりたい項目を羅列しただけで、ビジネスマン的な思考と言えます。
ただ、勝利したということは、アメリカ国民の大半が支持し、それだけ多くのアメリカ人が、現状に不満や不安を抱いている表れなのかなと思います。
ただ気になるのは、労働者の票を獲得し、勝利を収めましたが、就任演説に招待されたのは、忠誠を誓うイエスマンで、「裸の王様」のようです。そして残りはマスク氏などの超富裕層です。
米合衆国憲法は、大統領に2期8年の任期制限を設けています。次回の選挙がないトランプにとって「票としての労働者」の価値は下がり、代わりに「献金者(金)としての超富裕層」の価値が高まりました。
仮に次の4年間、トランプが労働者から超富裕層重視へシフトしていけば、それは労働者、特に中西部の労働者は、トランプに単に利用されただけであったと言えます。
ここで、歴代の大統領の就任演説との違いも見たいと思います。
一番好きな就任演説は第35代ジョン・F・ケネディ大統領の演説です。
東西冷戦中の1961年に就任した、第35代のジョン・F・ケネディ大統領は、
「国があなたのために何ができるかではなく、
あなたが国のために何ができるのかを問うてほしい」
と述べ、国家が困難な課題に直面する中で国民の意識も変わらなければならないと訴えました。
イチロー選手、おめでとうございます。
大リーグで大きな功績を残した選手などが対象となるアメリカ野球殿堂入りが21日に発表され、シーズン262安打の大リーグ記録を持つイチローさんが選ばれました。
日本選手のアメリカ野球殿堂入りは初めての快挙です。
イチローさんが大リーグに移籍したのは2001年、27歳のときで、現在の日本ハムの監督、新庄剛志さんとともに日本の野手として大リーグへの初めての挑戦でした。
当時はアメリカのメディアやファンから厳しい目が向けられましたが、1年目からレギュラーとして活躍しヒットを量産、俊足もいかして内野安打や盗塁を積み重ね、最初のシーズンでいきなり打率3割5分、56盗塁の成績で首位打者と盗塁王に輝きました。
また、ライトからの送球が「レーザービーム」と称されるほどの強肩で、シーズン116勝を挙げたチームに大きく貢献し、当時、大リーグ史上2人目となる新人王とシーズンMVP=最優秀選手の同時受賞を果たしました。
そして、4年目の2004年にはシーズン262安打をマークして大リーグ記録を84年ぶりに更新する偉業を成し遂げました。
大リーグ新記録となった258本目のヒットは、本拠地の観客からの祝福に一塁ベースで応える姿は日米の野球ファンの記憶に深く刻まれています。今でも帽子を取って観客に答えるシーンが目に浮かびます、・・・・。
この記録は20年がたった今も破られていません。
日米通算4257本安打(2016年)、1年目から10年連続でシーズン200本安打とオールスターゲーム選出、それに守備の優れた選手に贈られるゴールドグラブ賞受賞を続け、マリナーズの中心選手として活躍しました。
(以上、令和7年1月22日~令和7年1月28日。NHK、読売、日本経済、毎日新聞など参照)
先日の日本の野球殿堂入りに続いての快挙です。
イチローさんのアメリカ野球殿堂入発表後の、記者との一問一答での言葉をご紹介します。
「努力と出会いと少しの運」「仰木監督の存在」
人との出会い
野球がなければ、僕はいったい何だったんだろう、何者になれたのだろうかと考えます。だから、人との出会いとあとは少しの運。努力することは当然として、この二つが大きく人生には影響するんだなとあらためて感じます。
そして、野球人生で最も大きな影響を受けたのは、オリックス在籍時の大木監督の存在がなければ、おそらくカタカナのイチローにならなかったし、人にこれだけ知ってもらうこともなかったと思う。
点滴穿石(てんてきせんせき)
(中国の故事)
経営 | あらためてチェックしてみよう! 健全経営を支える経理の「きほん」 |
---|---|
会計 | きちんと実施していますか?「棚卸」 |
労務 | 人手不足解消に効果アリ!?「リファラル採用」の特徴と注意点 |
コラム | 「腰」を意識して健康力アップ! |
<納付期限> 2月10日(月) |
|
---|---|
<申告期限など> 2月28日(金) |
|
明けまして
おめでとうございます
2024年の世相を表す「今年の漢字」が、「金」に決まりました。
選考理由の、光の面では、パリ五輪・パラリンピックでの多くの日本人選手の金メダル獲得、米大リーグの大谷選手の値千金の活躍など。影の面では、政治の裏金問題や物価高騰、金目当ての闇バイト強盗事件などだそうです。
「太陽の光には影がない、こういう人生を送りなさい」と昔、師匠に言われたことを思い出します。
さて昨年12月20日に令和7年度「与党税制改正大綱」が決まりました。異例ずくめのプロセスをたどり、自公は見切り発車です。自公国メンツの張り合いでしょうか・・・・。
基礎控除(48万円)は憲法25条が規定する「生存権」を国民に保障するためのものですが、30年間据え置かれてきた中で、制度本来の趣旨が問われています。
政治的な妥協でなく、国会での真剣な議論を期待しています。通常国会は、1月24日招集の予定です。
本年は「乙巳(きのと・み)」の年です。
60年周期の干支の中で42番目に位置し、「努力を重ね、物事を安定させていく」という意味合いを持つそうです。
そんなハッピー・ニュー・イヤーとなりますように。
今年も、企業経営のサポート役として、全員で精一杯のお手伝いをさせて頂きます。
どうぞよろしくお願い申し上げます
令和7年 元旦
おおの会計事務所
代表・税理士大野雅行/職員一同
お知らせです!
今月の目次 1. 令和7年度「税制改正大綱」決定! 2. 令和6年度補正予算・令和7年度予算案! 3. 「政治とカネ」政治資金規正法の再改正! 4. 令和5年分 相続税の調査等の状況について! 5. 令和5年分 所得税及び消費税調査等の状況について! |
12月20日、少数与党(自民・公明)は令和7年度の税制改正の内容を盛り込んだ「与党税制改正大綱」を正式に決定しました。
国民民主党との異例のプロセスをたどり、例年より1週間遅れでの決定です。
国民民主党との協議に折り合いをつけられぬまま、少数与党の見切り発車です。
そして、少数与党と国民民主党とのバトルです。
大綱では、最大の焦点だった「年収103万円の壁」を見直し、所得税の控除額を20万円引き上げて123万円にするとしています。20万円の引き上げは、基礎控除と給与所得控除、それぞれ10万円ずつ行い、年末調整で対応する形で来年から実施します。
一方、さらなる引き上げを主張する国民民主党に配慮するため、先に3党の幹事長で合意した「178万円を目指して、来年から引き上げる」などの文言に加え、「自民・公明両党として、引き続き、真摯に協議を行っていく」という文言を盛り込みました。
大学生などを扶養する世帯の税負担を軽減する「特定扶養控除」の年収要件は、国民民主党の要望を踏まえ、今の103万円から150万円に引き上げます。
これを受けて、政府は、来年度の税制改正の関連法案を来年の通常国会に提出することにしています。
令和7年度税制改正の概要は、下記のとおりです。
個人所得課税
資産課税
法人課税
消費課税
その他
「年収103万円の壁」は、少数与党が「123万円」で一応決着させました。
178万円までは、長い道のりです。
先月号にもアップしましたが、問題提起としては、非常に意味のあることなので、少し引用します。
基礎控除(48万円)は、憲法25条が規定する「健康で文化的な最低限度の生活を営む権利(生存権)」を国民に保障する手段の一つで、「最低限の生活費に課税しない」という理念が根底にあります。
この非課税ラインが30年間据え置かれてきた中で、制度本来の趣旨が問われています。
諸外国では物価上昇などに合わせ課税最低限を見直しています。
国民民主党要求の178万円では、国と地方で7兆~8兆円の減収になるとの試算です。
財源確保も納得できる具体策を示しませんでした。
駆け引きでしょうが、財源の手当も協力して、結論を出すのが責任政党としての最低条件ではないでしょうか。
一番大事なことは、人気取りではありません。
(各政党とも、夏の参院選などを意識して点数稼ぎに躍起です。見ていて情けないですネ)
少数与党との政治的駆け引きでなく、国会での熱い議論を期待しています。
これは、少数与党、他の野党すべてに期待したいところです。
真剣な議論を見て国民は、夏の選挙の参考にすることでしょう。
一時的(近視眼的)なメリットでは無く、長期的なメリットを
手法(テクニック)ではなく、目指す方向を大事にしましょう
誰の可処分所得を引き上げるのでしょうか?
所得控除の引き上げは一律ではなく高所得者に有利に働きます。
本当に困窮している住民税の「非課税世帯」(約1400万世帯)という別の壁もあります。
この方達へは、所得控除の引き上げはあまり意味はありません。
税法だけで問題を解決できないと感じます。
社会保障の問題でもあるのではないでしょうか。
政府の経済対策を裏付ける令和6年度補正予算案が17日の参院本会議で、自民、公明両党や国民民主党、日本維新の会などの賛成多数で可決、成立しました。
一般会計の歳出総額で13兆9433億円を計上しました。前年度を上回る規模で、歳入の半分近くの6兆6900億円を新規国債発行で賄います。
補正予算をめぐっては衆議院の審議で、今年度当初予算の予備費から1000億円を能登半島の支援に充てる修正が、立憲民主党の求めに応じる形で行われました。
野党の主張の一部を補正予算に組み込んだ予算案が国会審議で修正され成立したのは28年ぶりです。
「自民1強」時代からの変化を映す予算審議となりましたが、2025年度予算案を審議する来年1月召集の通常国会へ難路が続きます。
自民、公明両党は補正予算成立に向けて立憲民主党、日本維新の会、国民民主党の3党それぞれに気を配りました。
立民の主張をのんで能登半島地震の復興へ予備費1000億円を、維新が求める教育無償化の制度設計を話す協議会の設置で合意しました。
国民民主とは「年収103万円の壁」をめぐって幹事長間で文書を交わした。所得税の非課税枠を「国民民主党の主張する178万円を目指して来年から引き上げる」と合意しました。
さて、12月20日、自民党は令和7年度予算編成大綱を決定しました。同大綱案はすでに決定している予算編成の基本方針に基づき、政務調査会の各部会が来年度予算に盛り込むべき内容について取りまとめたものです。
上記を受けて27日に、令和7年度予算案の一般会計総額を115.5兆円程度とする方針で閣議決定予定です。
過去最大だった2023年度の114兆3812億円を上回ります。
税収は78.4兆円程度と過去最高を見込み、支出は、医療や介護などの社会保障関係費が38.3兆円、国債の返済や利払いにあてる国債費が28.2兆円と当初予算ベースでそれぞれ過去最大になります。
財源不足をまかなう国債の発行は、総額の約25%です。
(以上、令和6年12月11日~12月26日。日本経済、読売、朝日、毎日新聞、NHK、など参照)
詳しくは、下記HPをご覧下さい。
令和6年度補正予算
https://www.mof.go.jp/policy/budget/budger_workflow/budget/fy2024/20241129.html
<令和7年度予算編成の基本方針(令和6年12月6日閣議決定)>
https://www5.cao.go.jp/keizai1/yokihoushin/yokihoushin.html
政府はコロナ禍で膨張した予算規模の「平時化」を目指してきましたが、相変わらず借金に依存する厳しい財政運営が続きます。
年明けの通常国会に予算案を提出し、年度内の成立を目指します。
国民民主党は178万円への引き上げを引き続き求める方針で、協議の行方が来年度予算案の賛否に絡む可能性もあります。
夏に参議院選挙が控えていますので、与野党の対決色が強まることも予想されます。
政治的な駆け引きでなく、国民のための真剣な議論を期待します。
12月24日、政策活動費の廃止などが明記された政治改革関連法案が野党も賛成して成立し、政治資金規正法の再改正が実現しました。
この国会は、先の衆議院選挙のあと初めての本格的な論戦の場となり、焦点となった政治改革をめぐっては、立憲民主党など野党7党が提出した政策活動費を廃止する法律と、公明党と国民民主党が提出した政治資金をチェックする第三者機関を国会に設置する法律、それに、自民党が提出した外国人によるパーティー券の購入禁止や、収支報告書をデータベース化して検索しやすくする制度などを規定した法律のあわせて3つの関連法が24 日に成立しました。
少数与党・野党党首の反応です。
自民党の森山幹事長は会見で「補正予算が一部の野党の理解もいただいて成立できたことは何よりだった。
公明党の斉藤代表は党の両院議員総会で「少数与党という大変厳しい状況だったが、補正予算や政治改革関連法の成立、それに、税制改正で公明党が合意形成の要となって成果を出した。
立憲民主党の野田代表は記者団に対し「委員長のポストを補正予算の修正や政策活動費の全廃など、従来は動かなかったテーマを前進できたことは一定の成果だった」
日本維新の会の前原共同代表は記者会見し「政治改革では、旧文通費が全面公開することになり、政策活動費の廃止も与党が賛成する形で達成できることになった。企業・団体献金の禁止も野党がすべて賛成すれば実現する状況なので、来年3月に向けて野党の連携を強めていきたい」
国民民主党の古川代表代行は記者団に対し「与党が過半数割れする新しい政治状況の中で一定程度の成果が出せたと思っているが、新しい政策決定のプロセスに与野党とも十分に対応できている状況ではない。国民が直面する課題に解決策を見つけて政治を前に進めることが重要だ」
と述べました。
(以上、令和6年12月18日~12月25日。日本経済、読売、朝日、毎日新聞など参照)
詳しくは、下記HPをご覧下さい。
政治資金規正法及び租税特別措置法の一部を改正する法律案...
https://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_gian.nsf/html/gian/honbun/youkou/g21305016.htm
与党だけでは政策が決定できず国会の様相は様変わりです。
政治改革をめぐっても政策活動費の扱いなどで大幅な譲歩を余儀なくされました。
自民党内では公明党、野党への譲歩に強い不満を持つ勢力もあります。
企業・団体献金の扱いは、3月末までに結論を得る予定です。
結果として、今回の政治資金規正法改正は、一歩前進ですが、
「政治とカネの問題」への対応は、政治改革の大きな流れとなりませんでした。
企業・団体献金をやらないための「政党交付(助成)金」導入ではなかったのでしょうか。
石破首相は「一歩でも前に進むことが大事でそれが政治のあるべき姿だ」と振り返りましたが、少数与党として、どう合意形成を図るかが引き続きの課題となります。
国税庁は12月、「令和5事務年度における相続税の調査等の状況について」を発表しました。
令和5事務年度(令和5年7月〜6年6月)に実施した、相続税の調査の状況をまとめたものです。
令和5事務年度における相続税の調査においては、資料情報等から申告額が過少であると想定される事案や、申告義務があるにもかかわらず無申告であると想定される事案等について実地調査を実施しています。。
その結果、実地調査件数は対前事務年度比104.4%、申告漏れ等の非違件数は対事務年度比102.3%、追徴税額は対事務年度比109.8%といずれも増加しています。
1.相続税の実地調査の状況
令和5事務年度における実地調査件数は8,556件(前事務年度8,196件)、申告漏れ等の非違があった件数は7,200件(前事務年度7,036件)と、前年度(令和4事務年度)に引き続き、いずれも増加しています。
なお、重加算税の賦課件数は971件(前事務年度1,043件)、賦課割合は13.5%(前事務年度14.8%)となっています。
2.相続税の簡易な接触の状況
令和5事務年度における簡易な接触件数は18,781件(前事務年度15,004件、対前事務年度比125.2%)、申告漏れ等の非違件数は5,079件(前事務年度3,685件、対前事務年度比137.8%)、追徴税額合計は122億円(前事務年度87億円、対前事務年度比140.8%)と、いずれも大幅に増加しており、簡易な接触の事績の公表を始めた平成28年度以降で最高となっています。
3.相続税の無申告事案に対する調査の状況
無申告事案の調査件数は690件(前事務年度705件、対前事務年度比97.9%)、申告漏れ件数は613件(前事務年度607件、対前事務年度比101.0 %)、申告漏れ課税価格の合計額は752億円(前事務年度741億円、対前事務年度比101.5%)となっています。
4.相続税の海外資産関連事案に対する実地調査の状況
海外資産関連事案の調査件数は947件(前事務年度845件、対前事務年度比112.1%)、申告漏れ等の非違件数は168件(前事務年度174件、対前事務年度比96.6%)となっています。
5.申告漏れ相続財産の状況
調査により把握された申告漏れ財産の構成比をみますと、現金・預貯金が30.3%、有価証券が10.7%、土地が12.2%であり、不表現資産である現金・預貯金等及び有価証券のウエイトが41.0%(前事務年度43.4%)となっており、引き続き、不表現資産の把握に重点を置いた調査が行われているといえます。
6.贈与税の実地調査の状況
令和5事務年度における実地調査件数は2,847件(前事務年度2,907件、対前事務年度比97.9%)、追徴税額は108億円(前事務年度79億円、対前事務年度比137.5%)、1件当たり申告漏れ課税価格は926万円(前事務年度708万円、対前事務年度比130.8%)、1件当たりの追徴税額は380万円(前事務年度270万円、対前事務年度比140.4%)となっています。
詳しくは、下記HPをご覧ください。
令和5事務年度における相続税の調査等の状況(国税庁)
https://www.nta.go.jp/information/release/kokuzeicho/2024/sozoku_chosa/pdf/sozoku_chosa.pdf
令和5事務年度における相続税の調査等の状況(大阪国税局)
https://www.nta.go.jp/about/organization/osaka/release/hodo/r06/sozoku_chosa/sozoku_chosa.pdf
国税庁が、令和5年分相続税の申告事績と、相続税の調査等の状況を発表しました。
令和5年分における被相続人数(死亡者数)は1,576,016人(前年対比100.4%)で、そのうち相続税の申告書の提出に係る被相続人数は155,740 人(同103.2%)、
課税割合の全国平均は、10.1%です。東京国税局管内は、15.4%、熊本国税局、大阪国税局管内の課税割合は公表されていませんでした。
何か、理由があるのでしょうか?
申告漏れ相続財産の金額の構成比は、退職金や生命保険などが含まれている「その他」が44.1%、「現金・預貯金等」が30.3%、「土地」が12.2 %、「有価証券」が10.7%、「家屋」が2.8%の順となっています。
そして、税務調査では、無申告事案の追徴税額は、同111.4%増の123億円と大幅に増加し、公表を始めた平成21事務年度以降で最高となっています。
一方、「簡易な接触」といわれる、文書、電話による連絡や来署依頼による面接により申告漏れ、計算誤り等がある申告を是正するなども積極的に取り組んでいます。簡易な接触件数は1万8781件(前事務年度比125.2%増)だそうです。
皆さん、ズルイ事は止めましょう。
人生最後の、「納税の義務」で、恥ずかしくない人生を送りたいものです。
日本国憲法第30条
「国民は、法律の定めるところにより、納税の義務を負ふ。」
令和5事務年度における所得税及び消費税調査等の状況について
- 申告漏れ所得金額及び追徴税額は過去最高を記録 -
国税庁は11月、所得税及び個人事業者の消費税について、令和5事務年度(令和5年7月から令和6年6月までの間)に実施した調査等の状況を明らかにしました。
その調査状況等によると、所得税の調査等の件数(表1)は、高額・悪質な不正計算が見込まれるものを対象に深度ある調査として行われる「特別調査・一般調査」は37,092件(対前年比103.8%)、資料情報や申告内容の分析の結果、申告漏れ等が見込まれる者を対象に実地に臨場して短期間で行われる「着眼調査」は10,436件(対前年比98.9%)、原則として納税者宅等に臨場することなく、文書、電話による連絡又は来署依頼による面接を行い、申告内容を是正する「簡易な接触」(添付書類の未提出に対する提出依頼を行った件数等を含みます。)は557,549件(対前年比94.3%)で、これらの「調査等の合計件数」は605,077件(対前年比94.9%)となっています。
そのうち「申告漏れ等の非違件数」は311,264件(対前年比92.0%)で、申告漏れの割合は51.4%(対前年1.6ポイント減)となっています。
次に、消費税の調査等の件数は、「特別調査・一般調査」は21,741件(対前年比105.1%)、「着眼調査」は4,835件(対前年比99.9%)、「簡易な接触」は、93,919件(対前年比137.2%)で、これらの「調査等の合計件数」は120,495件(対前年比128.2%)となっています。
そのうち「申告漏れ等の非違件数」は77,547件(対前年比127.0%)で、申告漏れの割合は64.4%(対前年0.6ポイント減)となっています。
興味のある方は、下記をご覧下さい
令和5事務年度 所得税及び消費税調査等の状況(国税庁)
https://www.nta.go.jp/information/release/kokuzeicho/2024/shotoku_shohi/pdf/shotoku_shohi.pdf
令和5事務年度 所得税及び消費税調査等の状況(大阪国税局)
www.nta.go.jp/about/organization/osaka/release/hodo/r06/shotoku_shohi/pdf/shotoku_shohi.pdf
https://www.nta.go.jp/about/organization/osaka/release/hodo/r06/sozoku_chosa/index.htm
個人の確定申告期が近づいています。
適法・適正な納税をヨロシクです!
得手に帆を揚げる
(江戸いろはかるた)
トピック | 2025年に変わるヒト・モノ・カネ |
---|---|
経営 | 今年は”筋肉質”の会社をめざそう! |
税務 | 令和6年分 所得税確定申告の事前準備のポイント |
コラム | 「チームマネジメント」に活きるヒントが満載!スポーツ漫画3選 |
<納付期限> 1月10日(金) |
|
---|---|
<申告期限など> 1月31日(金) |
|
講演、セミナー、勉強会などのご依頼も承ります。是非ご相談ください。 |
近畿税理士会